早口言葉
「早口言葉」とは文字通り「ある表現を早く言うこと」です。どの言語にもあるのではないでしょうか?そして、みんなが子どもの時に早口言葉で遊んだことがありますよね?日本で一番有名な早口言葉と言えば、
なまむぎなまごめなまたまご
ひらがなばかりで、何だかわかりませんね。漢字にすると、
生麦 生米 生卵
意味がわかるようになりますね。では、言ってみてください。難しいですか?他の例は
となりのきゃくはよくかきくうきゃくだ (隣の客はよく柿食う客だ)
たけやにたけたかいたけたてかけた (竹屋に丈高い竹立てかけた)
とっきょきょかするとうきょうとっきょきょかきょく (特許許可する東京特許許可局)
ぼうずがびょうぶにじょうずにぼうずのえをかいた (坊主が屏風に上手に坊主の絵 を書いた)
まだまだたくさんの早口言葉がありますよ。日本語に関する本を多く書いているある先生は次のように言っています。「早口言葉は言い間違えを楽しむ遊びだ。」同時に、「これを声に出して読んでみると、そのリズムやテンポの良さが体に染み込んでくる。」(*1)
私はこの文を読んだ時、外国人が日本語の練習をするのに、早口言葉が役に立つのではないかと思いました。早口言葉がスムーズに言えるように何度も繰り返すことで、日本語のテンポ、リズム、間の取り方などを体で感じることができるのではないでしょうか。もちろん、文の意味を理解しながら、練習します。
誤解しないでくださいね。早く話せるようになることが目的ではありません。日本語の自然な流れが感じられれば良いと思います。
私も中学校の時に、英語の早口言葉を習いました。"She sells seashells on the seashore."でした。でも、これを日本人がいつも発音するように、「シー セルズ シーシェルズ オン ザ シーショア」と言ってしまうと、英語の流れるようなテンポはどこにもありませんね。ネイティブ・スピーカーの言うように早口で、まねをしなければなりません。発音の練習にもなります。
最後に、早口言葉のクイズと練習です。下にひらがなで早口言葉を書くので、まずそれを漢字とひらがなの文に書き換えて、意味を理解してください。それから、早く言えるように練習してみてください!
にわにはにわにわとりがいる
すももももももものうち
*1 『声に出して読みたい日本語1』 齋藤孝、草思社、2011年