助詞の省略

日本語を友だちや家族とカジュアルに話す時、よく助詞(は、が、に、で、を、など)を省略することは、知っていますね。

あとで何する?

どこ行く?

本来の完全な文は、「あとで何する?」「どこ行く?」です。
もともと、日本語は文脈に頼る言語です。「私は」や「あなたは」など行動する人を省略しても、会話の流れから言いたいことが通じるのです。つまり、助詞を省略できるということは、助詞がなくても文の意味がわかるということです。
じゃ、「で」か「に」?、「は」か「が」?など、いつも迷うし、めんどうくさいから全部省略して話したい!と思いますよね?でも、助詞は全部省略できるのでしょうか?

いいえ。省略できない助詞もあります。その助詞が無いと、文の意味がはっきりわからない場合があります。それで、今日は省略できる助詞とできない助詞を分けてみましょう。

【省略できる助詞】
①「を」

食べる?→ 何食べる?

映画見よう。→ 映画見よう。

②方向を表す「に」

どこ行くの?→ どこ行くの?

今日しぶや行って、買い物した。→ 今日しぶや行って、買い物した。

 ③位置・存在を表す「に」

今どこいる?→ 今どこいる?

④「は」

これ何?→ これ何?

このケーキおいしい!→ このケーキおいしい!

⑤「が」

明日だれ来るの? → 明日だれ来るの?

降ってる。→ 雨降ってる。

⑥時を表す「に」

何時家を出る? → 何時家出る?

休みの日のんびりする。→ 休みの日のんびりする。


【省略できない助詞】
①行動の場所の「で」

レストラン食べる。

②手段の「で」

東京にどうやって来たの?→電車来た。

「で」を省略して「電車来た」になると 、「電車が来た」(The train came.) という意味にもなるため。


③with  の「と」

友だち海に行く。

「と」を省略して「友だち海に行く」になると、「友だちが海に行く」(My friend is going to beach.) の可能性もあるため。


④対象の「に」

山田さん花をあげた。 

「に」を省略して「山田さん花をあげた」になると、「山田さんが花をあげた」(Yamada gave flowers.) の可能性もあるため。 文の中に人が二人いる時は、助詞を付けてその人の役割をはっきりさせないといけません。「私、山田さんに花をあげた。」なら、「に」のおかげで、山田さんの役割は花をもらった人だとすぐにわかります。上の「と」(with) も同様です。

⑤追加の「も」

ビールを飲んだ。ワイン飲んだ。 

「も」自体が不可欠な助詞ではなく、敢えて「追加」の意味を表すために使っているので、省略すると「ビール飲んだ。ワイン飲んだ。」(I had beer. I had wine.) となり、正しい文ですが、追加の意味がなく、単純な文になってしまいます。

どうでしょうか?他にもこの助詞は省略できるの?と知りたい場合はコメント欄に質問を送ってください。

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