“I hope to see you again” は日本語で何?
タイトルにある英語のシンプルな表現を日本語で何と言うか?実は、学校や教科書では教えないものです。
答えを先に書くと、日本語では下のように言います。
また 会えると いいです。
また 会えると いいね!(カジュアル)
また お会いできると いいです/うれしいです。(フォーマル)
(英訳) If I can see you again, that would be nice.
"I hope" と日本語で言いたい時、「~といい」を使ってみましょう。自然な日本語になります。「望む」(のぞむ)や「希望する」(きぼうする)という動詞を使わない方がいいでしょう。
そして、もう一つのポイントは、「会える」。「会う」ではなく可能形の「会える」を使います。これはどうしてでしょうか?その答えを見つけるためには、「と」の使い方について考える必要があります。では、「と」の他の例文を見てみましょう。
このボタンを押すと、電気がつきます。
春になると、さくらが咲きます。
「と」の前後の部分は cause and effect の関係があります。
cause: ボタンを押す → effect: 電気がつく
cause: 春になる → effect: さくらが咲く
そして、それは普遍的な法則(ふへんてきなほうそく、universal law)です。つまり、「いつでもそうなること」を表していて、そこに話し手の意思は含まれていません。「ボタンを押す」ことはアクションですが、話し手が「ボタンを押したい」という意味ではありません。「押したい」とか「押したくない」とか話し手の意志にかかわらず、「押す→電気がつく」という流れが自然に起こります。話し手はコントロールする力を持っていません。
では、"I hope" の文に戻ります。希望を表す "I hope" には、もちろん話し手の意志が入っています。それなのに、「と」を使うというのは変な気もします。その点を妥協するためなのか、「希望」に可能形を使えば、話し手の意思を含まない文が作れます。
あなたに また 会いたい/あなたに また 会う:意思が表れている。
あなたに また 会える:可能性が表れている。意思は表れていない。
⇒ (あなたに) また 会えると、いいです。
「その可能性が現実になったら、うれしい」という文です。自分の希望を実現するために、話し手にコントロールする力があるという印象はありません。遠回しで、ひかえめな表現で、日本語らしいと思います。
仕事でお世話になった人に対してなら、次のようないあいさつもいいですね。
大変 お世話になりました。また一緒にお仕事ができると、いいです/うれしいです。お元気で。
どちらもぜひ使ってみてください!