”Student” は「学生」?「生徒」?
日本語と英語の単語の違いを説明します。日本語の正しい使い方を知っていると、日常会話で役に立つと思います。
日本語学習者は 「student= 学生」と覚えることが多いでしょう。でも、それだと日本語では正しくない場合があります。student には「生徒」という日本語訳もあるからです。では、「学生」と「生徒」の違いは何でしょうか。
学生:その人の社会的ステータスを表す。つまり、小学生から大学生の間の人。反対の言葉は「社会人」(working adult) 。
生徒:何かを習っている人。つまり、社会人でも何かを習っている人は、そのクラスの中で student です。反対の言葉は「先生」。
では、「先生」はどういう意味で、いつ使うの?
先生:何かを教える人。teacher-student の個人的な関係を表す。
例「Matt は私の英語の先生です。」「私は田中先生から料理を習っている。」
また、「先生」は teacher だけではなく、弁護士や政治家の名前を呼ぶ時にも使われます。
例(私の弁護士の名前が「山田」の場合)「山田先生、お世話になっています。」
これに対して、teacher には「教師」という訳もあります。
教師:その人の職業を表す。
例(自己紹介)「私はピアノの教師です。」
例(他の人を紹介する) 「山田さんは高校教師です。」
このような使い方の差を考慮して、次の例を考えてください。
教えている外国人が「私は悪い学生です。」と言うのを、私は時々聞きます。外国人が宿題をしなかったり、前に習ったことを覚えていない時に、こう言うのですが、実はこの文は正しくありません。
"I'm sorry that I didn't study what I had learned. For you, I'm a bad student." と言うなら、
「私は悪い生徒です。」が正しい文です。
特定の teacher and student の関係を表しているからです。
別のよくある質問は "How many students do you have?" です。これを訳す時は「学生」と「生徒」どちらを使いますか?答えは「生徒」が正解です。
「生徒は何人いますか。」
または「何人生徒がいますか。」
一方、"When I was a student, I did many bad things." みたいなことを日本語で言いたいなら、
「学生の時、悪いことをいっぱいした。」になります。
今は社会人になった人が昔を思い出して話しています。
「学生」「先生」という単語は日本語学習を始めてすぐに習うので、頭に残っている単語です。それで、「生徒」「教師」という新しい単語がなかなか覚えられないかもしれません。
My student, your student などと言いたい時は「生徒」を使うということを覚えておくといいでしょう。